<公正証書により強制執行するとき>
■執行証書とは
どんな公正証書でも強制執行できるというものではありません。公正証書によって強制執行するためには次の要件を備えておく必要があります。
①金銭の一定の額の支払いを目的とする債権について
作成された公正証書であること
②その公正証書に、債務者が直ちに強制執行に服する旨の
陳述(執行認諾文言)が記載されていること
執行認諾文言とは、「支払いを怠った場合は強制執行されてもかまいません」という取り決めのこと。
債務者の財産に対して強制執行することができるのは、「債務名義」という文書があるからです。金銭の給付を目的とする債務に関する公正証書で、債務者の執行認諾文言の記載されているものは、執行証書といわれ、債務名義の一つにあたります。
■強制執行の申立てに必要なもの
強制執行の申立てには、その根拠となる債務名義(執行認諾文言付きの公正証書)を提出しなければなりません。
執行機関(裁判所・執行官)に債務名義を提出したとしても、それだけでは強制執行をしてくれません。
債務名義に「執行文」を付与してもらうとともに、債務名義を執行の開始と同時にまたはあらかじめ債務者に「送達」しておかなければなりません。
強制執行の申立てには
①債務名義
②執行文の付与
③送達
という3つの要件が必要になります。
・執行文の付与
執行文というのは、債務名義に記載された債権者と債務者の間に債権が現実に存在し、執行力を有することを公に証明する文言です。
執行証書は執行文の付与が必要とされていますので、強制執行するときには、あらかじめ執行分の付与を受けておかなければなりません。
執行文は債権者の申立てによって、付与されるものです。
執行証書の場合、執行文を付与する機関は執行証書の原本を保管する公証人とされています。
執行文の付与は、その債務名義の末尾に、強制執行できる旨を付与する方法によって行われます。
・債務名義等の送達
強制執行を行うためには、債務名義を、強制執行開始と同時に、またはあらかじめ債務者に送達しておかなければなりません。
執行証書の送達申立ては公証人に対して行います。
公証人が債権者からの送達申立てを受けて、郵便局に付託して送達を行います。
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