<土地賃貸借契約>
土地を目的とする賃貸借(借地)は、基本的には民法の定めるところですが、対象の土地が農地であれば農地法の適用があり、建物所有を目的とする宅地があれば借地借家法の適用があります。
◆建物所有を目的とする土地賃貸借
建物所有を目的とする土地の賃貸借には、民法の賃貸借の規定はほとん適用されず、借地借家法が適用されます。借地借家法では、民法の原則に対して大幅に賃貸借が保護されています。
平成四年八月一日以降に締結された新規の賃貸借契約については借地借家法が適用され、その以前からの賃貸借契約の更新後の契約については、旧借地法が適用されます。
借地借家法は、建物の所有を目的とするもののみを保護しています。建物所有を目的としない契約は、保護されません。
◆借地権の存続期間
借地借家法は、建物所有を目的とする地上権と土地の賃貸借権とを、借地権と名づけ、この二つを同等に扱って、保護しています。
借地権の存続期間は、原則として30年と規定されていますが、当事者間の契約をもってすれば、30年以上の期間を定めることが認められますが、30年に満たない期間の定めは無効とされ、30年となります。
さらに期間が満了しても、借地上の建物があれば、借地契約は自動更新されることになっていますので、借地契約は、相互に2~3代に継続していく場合も多いでしょう。
したがって、建物所有を目的とする賃貸借契約では、その契約内容を明確にし、相互に契約の履行を確保するためにも、公正証書を組んでおくべきです。
◆建物所有を目的とする契約内容として必要な事項
○存続期間
○建物の種類、構造等
○更新
通常の借地権では、法に更新についての規定がおかれ、その後の存続期間は、最初は20年、2回目以降は10年とされています。それより長い期間の合意をすることは可能ですが、最初の更新について10年と合意すると、それは無効となり、20年となります。更新に当たってはこのことに注意した上で、具体的な期間の合意をしておくほうがよいでしょう。
○建物の再築による借地権の期間延長
建物が滅失(朽廃、取り壊しを含む)しても、それだけで借地権が消滅することはありませんが、その後、賃借人が再築するには、賃借人と協議しなければならない旨を明記すべきでしょう。
○賃料等の定めと減額請求権
○権利金、保証金、敷金のような一時金の支払約定
○賃借人の禁止事項と違反した場合の解除条項
○賃貸借終了時に関する特約
○賃貸借終了時の建物等の収去条項
賃貸借終了時の建物等の収去方法、原状回復等について明確に定めておくことが必要です。
○必要経費の負担
○存続期間満了後の建物等の買取請求権
存続期間満了により賃貸借が終了したときは、賃貸借人は建物等の買取請求権を有しており、これを排除する特約をすることは許されません。
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